大阪地方裁判所堺支部 事件番号不詳 判決
本籍並住居
大阪府堺市上野芝町三丁目六七〇番地ノ二
ミシン部分品卸売商
北村宗一
当四十九年
右の者に対する所得税法違反被告事件について当裁判所は検察官某関与の上審理を遂げ左の通り判決する。
主文
被告人を懲役六月及罰金百万円に処する。右罰金を完納することが出来ないときは一日金五千円の割合で被告人を労役場に留置する訴訟費用は被告人の負担とする。
犯罪事実は起訴事実の通り
右事実は
一、被告人の当公廷における供述
二、当公廷における証人竹下定邦同中山静雄の各供述
三、押収に係る証第一号
を綜合して之を認める。
法律に照すと判示所為中判示第一の点は所得税法第六十九条第一項前段第三項に判示第二の点は同法第七十条(所定刑中懲役刑選択)に該当し右は刑法第四十五条前段の併合罪であるから同法第四十七条第十条第四十八条第一項に則り懲役刑については其の最も重い判示第一の罪につき定められた刑に法定の加重をなした刑期範囲内で罰金刑については右税法第六十九条所定の金額の範囲内で被告人を懲役六月及罰金百万円に処する。
右罰金完納することが出来ないときは刑法第十八条に則り一日金五千円の割合で被告人を労役場に留置することゝし訴訟費用の負担については刑事訴訟法第百八十一条に則り被告人の負担とする弁護人は本件公訴事実中の被告人が不正に所得税を逋脱した点については被告人において逋脱の意思がなかつたから無罪の旨を主張するが此の点につき被告人において逋脱の意思のあつた事は被告人の当公廷における供述並に当公廷における証人竹下定邦同中山静雄の各証言を綜合して之を認めるに十分であるから弁護人の右主張は採用しない。仍て主文のとおり判決する。